こんにちは、「宅飲みコーヒー」を運営しているとむ(@takunomi_coffee)です。
自宅で美味しいコーヒーを飲むための役立つ情報を発信しています。
今回は、スペシャルティコーヒーとプレミアムコーヒーの違いを分かりやすく解説します。
みなさんもよくお店で、こんなメニューを見かけたことがあると思います。
・スペシャルブレンド
・スペシャルコーヒーのプレミアムブレンド
・プレミアムコーヒーのスペシャルブレンド
実はこれ、全然スペシャル・プレミアムじゃないかもしれません。
なぜなら、コーヒー豆の名前はそのお店のフィーリングでつけることができるからです。
じゃあスペシャルティとプレミアムの定義はどこで決められているのか?を
詳しく解説していきます。
美味しい珈琲は自分が美味い!と感じる珈琲で良いと思いますが、コーヒー豆のブランドとか付加価値の知識をつけておけばコーヒー生活の幅がもっと広がると思います🙂
例えば店でコーヒー飲みながら、『この種はスペシャルティ?プレミアムかな?』と思いを馳せるのも楽しいかもです…😌☕️
— トム@宅飲み珈琲 (@takunomi_coffee) January 11, 2020
スペシャルティコーヒーとプレミアムコーヒーの違いや正しい認識を持って、損をしないようにコーヒー豆を購入できるようになりましょう!
スペシャルティとプレミアムの共通点
違いを解説する前に、まずはスペシャルティコーヒーとプレミアムコーヒーの共通点を解説します。
スペシャルティコーヒーとプレミアムコーヒーの共通点は、どこの農園でどんな方式で栽培されて(サスティナビリティ=持続可能性)、どのように流通されてきたのか(トレーササビリティ=追跡可能性)、が世界規模で管理、認証を受けているコーヒーのことを言います。
コーヒー豆が世界的に大量生産・大量消費されていた時代がしばらく続いた後、「コーヒー豆の生産管理」や「品質管理」の意識が高まってきました。
例えば、徹底した流通や取引を維持させるためには、どのように生産されて、どんなルートで流通し、どんな取引されているのかなど・・・
そんな中で生まれたのが、スペシャルティコーヒーやプレミアムコーヒー というような消費者都合の格付けランクです。
スペシャルティとプレミアムの違い
スペシャルティもプレミアムも品質管理・流通管理は徹底されていることは共通していることですが、コーヒー豆としての立ち位置がぜんぜん違います。
スペシャルティコーヒーとは
→ 種の状態から徹底管理され、消費者観点から美味しいと定義されている
プレミアムコーヒーとは
→ その場所でしか生産できない希少性や特色を持つコーヒー豆(珍味)
鶏肉にたとえていうならば、スペシャルティなチキンが名古屋コーチン。
プレミアムなチキンがすずめ(京都伏見稲荷の名物珍味)といったところでしょうか。
スペシャルティコーヒーの中には厳選されたコーヒー豆を集めて審査するCOE(カップオブエクセレンス)で入賞した豆も含まれます
飲み手がいかに美味しく飲めるかを決める国際審査会(COE = カップオブエクセレンス)で80点以上取れた上質なコーヒー
入賞した豆をチェックしてみる>>
スペシャルティコーヒーの位置づけ(概念ができたワケ)
そもともスペシャルティコーヒーの概念ができたのはなぜ?
昔は作り手側によるコーヒー豆の品質をはかるものさしがありましたが、飲み手にもわかりやすく美味しいコーヒーの定義をつくろうという動きから始まったものです。
もともと、コーヒー農園を持つ原産国がそれぞれに格付け基準を持っており、国ごと基準がバラバラでした。
豆の大きさや栽培された標高は、あくまで作り手(農園側)の格付け基準に過ぎず、品質ランクが高いから美味しいコーヒーといいきれるわけではありません。
現地の農家の方も、家族の生活を守る為に必至で値決め交渉を続けてきました。
例えば、下記のように国ごと格付け基準が設けられています。
格付け基準の対象(国別)▼
コロンビア | 豆のスケール(豆粒が大きい方が高品質) |
---|---|
タンザニア | 豆のスケール(豆粒が大きい方が高品質) |
ケニア | 豆のスケール(豆粒が大きい方が高品質) |
グアテマラ | 栽培される標高(高い方が高品質) |
ブラジル | 減点方式(NO.1は存在しない) |
こうして国ごとにランクの順位付けが複雑化する中で、アメリカのスペシャルティ協会が声を上げました。
アメリカ「これでは消費国側で問題が生じてくる!」
飲み手がコーヒーの美味しさを決める判断材料がバラバラになってしまうと恐れたアメリカのスペシャルティ協会が消費国(飲み手)の立場に立って客観的に格付けをする国際審査会(カップオブエクセレンス)を始めました。
消費国「もっとわかりやすく飲み手の立場にたった格付けをしましょう」
こうした基本概念のもとに開かれた国際審査会ではじめてスペシャルティコーヒーの概念が誕生しました。
スペシャルとつまるところ、味わい、香味という概念、COE(カップオブエクセレンス)で上位に選ばれたコーヒー豆は高値が付き、先進国で取引されています。
主にインターネットオークションで落札されていきます。
プレミアムコーヒーの位置付け
冒頭でプレミアムコーヒー のことを「希少性や特色を持つコーヒー」と説明しましたが、一言でいうと、そのコーヒー豆自体がオンリーワンな存在だということです。
プレミアムコーヒーの特徴
生産(栽培)方法が特殊
シーズンごと生産量が限られている
美味しさよりも希少性
例えば、コピルアクという品種も精製手段が珍しいことから、プレミアムコーヒーに位置づけされいます。
野生のジャコウネコが食べたコーヒー果実が完全に消化されないまま出てきた糞の中から取り出したコーヒー豆こそがコピルアクです。
この珍しい採取方法が特殊な理由から、「世界一値段が高いコーヒー」として評されていますが、「珍味」扱いされているため美味しさを語るには別の次元です。
そういった希少価値がプレミアム要素としてコーヒー豆に付き、スペシャルティコーヒーに対抗する担保のような役割をしています。
食べ物に例えるとイナゴとかキャビアですね。
珍しいけど美味しい…とは言い切れないもの。
スペシャルティコーヒーを飲んでみよう
本当に美味しいコーヒーを飲みたいなら、プレミアムコーヒーよりもスペシャルティコーヒーをオススメです。
今なら、初回限定でスペシャルティコーヒーを飲めるコーヒー豆通販サイトが人気です。
お店の味が自宅にいながら味わえるのは本当に幸せな時代ですね。
実際に飲んでみたレビュー内容も紹介していますので、参考に見てみてください。↓↓

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コーヒー審査員気取りでスペシャルティコーヒーをカッピング!
家でコーヒーを淹れたあと、自分が審査員になった気分で味わってみるのも面白いかもしれません。
「スペシャルティコーヒーはどんなコーヒーか」について、日本スペシャルティコーヒー協会のホームページにはこうかかれています。
消費者(コーヒーを飲む人)の手に持つカップの中のコーヒーの液体の風味が素晴らしい美味しさであり、消費者が美味しいと評価して満足するコーヒーであること。
風味の素晴らしいコーヒーの美味しさとは、際立つ印象的な風味特性があり、爽やかな明るい酸味特性があり、持続するコーヒー感が甘さの感覚で消えていくこと。
カップの中の風味が素晴らしい美味しさであるためには、コーヒーの豆(種子)からカップまでの総ての段階において一貫した体制・工程・品質管理が徹底していることが必須である。(From seed to cup)
具体的には、生産国においての栽培管理、収穫、生産処理、選別そして品質管理が適正になされ、欠点豆の混入が極めて少ない生豆であること。
そして、適切な輸送と保管により、劣化のない状態で焙煎されて、欠点豆の混入が見られない焙煎豆であること。
さらに、適切な抽出がなされ、カップに生産地の特徴的な素晴らしい風味特性が表現されることが求められる。日本スペシャルティコーヒー協会は、生産国から消費国にいたるコーヒー産業全体の永続的発展に寄与するものとし、スペシャルティコーヒーの要件として、サステナビリティとトレイサビリティの観念は重要なものと考える。
プロの方はカッピングスプーンを使って品評しています。
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国際審査会では、アロマやフレーバー、酸味、苦味、甘み、コクやキレ、後味など判断要素がかず多くありますが、代表的な審査基準は次の7つの要素です。
参考文献 日本スペシャルティコーヒー協会
審査ポイント | 味わうコツ |
---|---|
①クリアさ | 見た目の透明感 |
②甘さ | 砂糖やミルクの甘さではなく豆本来の甘さ |
③酸味 | 酸味の種類は100種類以上、感じたままに |
④口に含んだ質感 | 口に含んだ時の舌触りやとろみをチェックします |
⑤風味 | 口に含んだ時に鼻から抜ける風味を意識します |
⑥後味 | 質の悪いコーヒーは渋みやえぐみが残りますが、上質なコーヒーはとろみのある甘みが残ります |
⑦バランス | 甘み、苦味、酸味、風味、後味などのトータルバランスで評価します |
スペシャルティとプレミアムの総評
本当に美味しいコーヒーを飲みたいのなら、「COE=国際審査会で入賞したスペシャルティコーヒー」を選ぶのをオススメします。
品種がどうであれ「美味しい!」と感じたらそれで良いと思います。

スペシャルティコーヒーやプレミアムコーヒーの知識はあるに越したことはないですが、肩の力を抜いて純粋にコーヒーを楽しむのももちろんありだと思います。
それでは今日も素敵なコーヒーライフをお過ごしください。
宅飲みコーヒーのとむ(@takunomi_coffee)でした。
Have a nice drip!