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コーヒー器具を選ぶ

【意外と知らない】ペーパーフィルターの違いをわかりやすく解説

こんにちは、「宅飲みコーヒー」を運営しているとむ(@takunomi_coffee)です。
自宅で美味しいコーヒーを飲むための役立つ情報を発信しています。

たくさんいいねをいただいたので、改めてペーパーフィルターの違いを記事にしてみました。

今回紹介するペーパーフィルターの違い

①繊維のからみ度(密度)
→味の方向性が決まる
②ペーパーの色(漂白の有無)
→パルプの臭い

私たちはハンドドリップする際、ドリッパーにばかり注目してしまいがちですが、実はペーパーフィルターもコーヒーの味を左右する大きな役割を持っているんです。

ペーパーフィルターの違いを理解すると、あなたの好みにぴったりのペーパーフィルターを見つけることができるようになります。




家でペーパードリップを始めてみたけど、ペーパーフィルターの違いがわからず、実際にどう選べば良いのかわからないですよね。

ペーパーフィルターによって、それぞれ抽出しやすい味と抽出しにくい味があるので、高級なコーヒー豆を使っても満足のいくコーヒーの味が出せないことがよくあります。

繰り返しになりますが、ペーパーフィルターの違いは次の2つ

繊維の密度(キメの細かさ)←重要
②漂白の有無(ホワイトorブラウン)

繊維の密度の違いを理解するだけで、いつでもお気に入りの味を抽出することが可能です。
なぜなら、繊維の密度が変わるだけでコーヒーの味がガラッと変わるからです。

例えば、濃度やコクだけでなく、油分、酸味、苦味すべて変わります。

それぞれのフィルターが一長一短をもっているので、どれが一番良いとは決めつけるのは野暮、というのが私個人の意見です。

まずは、その日の好みと気分でペーパーフィルターの種類を変えていくのがおすすめです。

言葉だけでは伝わらない部分もあるので、顕微鏡を使った画像を入れながら解説するので、初心者の方でもわかりやすい内容になっています。

世間一般でよく使われているメーカーの濾紙を比較しているので、ペーパードリップを始めようとしている方、普段から淹れている方も参考になると幸いです。

ペーパーフィルターの密度の違い

ペーパーフィルターは見た目こそ同じですが、じっくり見てみると、ペーパー繊維の密度(キメの細かさ)がフィルターごとまるで違ってきます。

今回は、世間でよく使われている代表的なメーカーを5つ選んで、ペーパー繊維の密度を比較してみました。

メーカー名フィルターの形状
ハリオ円錐形
コーノ円錐形
カリタ台形
メリタ台形
アバカ円錐形

 

一言は百聞にしかず!というわけで、スマホ専用顕微鏡で検証しました。

拡大機能✖︎60あればフィルターの構造を十分見ることができました。

ペーパーフィルター 【ハリオ】

商品名ハリオV60 COFEE PAPER FILTER
繊維の密度キメが粗い
素材パルプ100%
形状タイプ円錐形
透過スピード速い
コク・油分抽出されやすい
雑味・えぐみ抽出されやすい
接着剤不使用

▼顕微鏡で見た結果

ハリオのペーパーフィルターは、表面が凸凹するクレープ状に加工されており、キメも粗いタイプです。

お湯を注いでもすぐに流れ落ちてしまう特徴を持っています。

良くも悪くも、コーヒー本来の成分を表現できるので、ビギナーからプロフェッショナルまで人気が高いペーパーです。

ペーパーフィルター 【コーノ】

商品名コーノ円すいペーパー
繊維の密度キメが粗い
素材バージンパルプ
形状タイプ円錐形
透過スピード速い
コク・油分抽出されやすい
雑味・えぐみ抽出されやすい
接着剤不使用

▼顕微鏡で見た結果

コーノの円すいペーパーは、ハリオと比べて若干キメが粗いように思えます。

コーノペーパーで美味しいコーヒーを作るには、コーヒー粉の量、抽出時間など、味をコントロールする知識とテクニックが必要なので、初心者には難しいかもしれません。

ペーパーフィルター 【カリタ】

商品名珈琲屋さんのコーヒーフィルター
繊維の密度キメがやや細かい
素材針葉樹パルプ100%
形状タイプ台形
透過スピードやや遅い
コク・油分抽出されにくい
雑味・えぐみ抽出されにくい
接着剤不使用

▼顕微鏡で見た結果

カリタのコーヒーフィルターは、本来もう少しキメが粗いのですが、今回使用した「珈琲屋さんのコーヒーフィルター」はややキメが細かい作りになっています。
従来モデルより繊維のからみを多くしているので、飲み口すっきりのクリアなコーヒーが楽しめます。

ペーパーフィルター 【メリタ】

商品名メリタ  エコブラウン
繊維の密度キメが細かい
素材紙パルプ(ドイツ産)
形状タイプ台形
透過スピード遅い
コク・油分抽出されにくい
雑味・えぐみ抽出されにくい
接着剤使用

▼顕微鏡でみた結果

メリタの代名詞「一つ穴」が有名ですが、ペーパーフィルターも一線を画す結果となりました。

繊維のからみがすべてのメーカーの中で一番多く、キメが細かいことがわかりました。

初心者はメリタがおすすめ、と言われていた理由がはっきりわかりました。

ペーパーフィルター 【アバカ】

商品名アバカ 円すい コーヒーフィルター
繊維の密度やや粗い
素材バージンパルプ
形状タイプ円錐形
透過スピードやや速い
コク・油分抽出されやすい
雑味・えぐみ抽出されやすい
接着剤不使用

▼顕微鏡でみた結果

アバカフィルターの繊維のからみは、ハリオとコーノの中間、といった具合でした。

アバカフィルターは少しコストはかかりますが、カップのパフォーマンスは定評があります。

ちなみにアバカフィルターの製造者は、あの珈琲の名店「珈琲バッハ」店舗でも使用されているペーパーフィルターの製造者と同じ「三洋産業」です。

ペーパーフィルターの色の違い

ペーパーフィルターの色を見ると、ホワイト(白)とブラウン(茶色)があります。
ペーパーの色の違いは、漂白しているかどうかで変わります。

・ホワイト…漂白済み
・ブラウン…みさらし(未晒し)

色違いでも、通し湯すれば味に影響なし?

白いペーパーフィルターはかつて、塩素漂白されていました。
しかし現在は酸素漂白に変わり、環境やカラダにも優しい作りになっています。
とはいえ漂白していないブラウンでも、通し湯さえすれば臭いや色も取れるので、コーヒーの味についていえば、どちらか好きな方を選べば問題ないと思います。

ペーパーフィルター表面の違い

縞模様のような凸凹の表面、この作りをクレープ加工といい、表面に凸凹をつけることで多少の伸縮性が出てくるため、円錐形のようにカーブしたものに合うように作られています。

▼クレープ加工(凸凹の表面部分)

伸縮性が生まれたことで、紙全体が馴染んでゆき、ドリッパーにセットする際にアップすると言われています。

ちなみに、ハリオ、コーノ、アバカフィルター(円錐形ドリッパー)はクレープ加工を施しています。

ペーパーフィルターで抽出が決まる、わけではない

いろいろと能書きを述べてしまいましたが、無理してペーパーフィルターに気を遣う必要はありません。

なぜなら、ペーパーフィルターの他にコーヒーの味を決める要素がたくさん存在するからです。(例えば、焙煎度、挽き具合、お湯の温度など…)

この記事を読んで、ペーパーフィルターの特徴や違いをアタマの片隅にでも置いておいてもらえたら幸いです。

何か質問、わからないことがあればTwitterから受け付けていますので、遠慮なく聞いてください。

それでは今日も素敵なコーヒーライフをお過ごしください。

宅飲みコーヒーのとむ(@takunomi_coffee)でした。

Have a nice drip!

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tom
コーヒーソムリエ/自家焙煎コーヒー豆販売「カルムコーヒーロースター」運営/自宅で飲むコーヒーに役立つ情報を発信するサイト『宅飲みコーヒー』管理人/コーヒー豆はコチラから→ https://calmecoffee.stores.jp/ ※当ブログでは、アフィリエイト、Google Adsenseによる広告を掲載しています。