こんにちは、「宅飲み珈琲」を運営しているとむ(@takunomi_coffee)です。
自宅で美味しいコーヒーを飲むための役立つ情報を発信しています。
今回は、コーヒー豆の美味しい挽き分け方を紹介します。
アフタヌーン珈琲
今日はグァテマラ豆(フルシティ)を淹れてみました。
豆の量、ドリップ時間、量を数字ではかるのも大事ですが、自分ルールを突き詰めていくあまり、楽しむことを忘れがち☺️
ハンドドリップはココロがデトックスされてる気がするので好きです😊笑 pic.twitter.com/dM2WLz0X55
— トム@宅飲み珈琲 (@takunomi_coffee) March 22, 2020
こんな疑問は持ったことないですか?
粗挽きと細挽きの見た目の違いはわかるけど、挽き具合で味の違いは出てくるの?
挽き具合にどんな種類があるの?
ペーパーフィルターとフレンチプレスの挽き方・挽き具合は同じなの?
結論から言うと、コーヒー豆の挽き具合でコーヒーの味が全然変わってきます。
つまり、コーヒー豆を正しく挽き分けることができれば、どんなときでもおいしいコーヒーを飲むことができるので今回は、おいしいコーヒー豆の挽き分け方を紹介します。
抽出する道具・抽出時間・飲む用途で挽き具合を決めよう!
細挽きは味が濃くなり、粗挽きは薄くなる
あたりまえですが、コーヒーを作るためにはコーヒー成分を抽出しなければなりません。
コーヒー成分を抽出するためには、ミルで砕いたコーヒー粉にお湯をかけて浸透させることでコーヒー成分がコーヒーサーバーに落ちていきます。
コーヒー豆を細かく砕く作業をグラインドといい、コーヒー豆を挽く器具をミルと呼んでいます。
実は、コーヒーミルで挽き具合を調整することで、抽出するコーヒーの味の濃さを調節することができます。
挽き具合で味の濃さが変わるのは、ミルで砕いたコーヒー粉の粒の大きさと粉にお湯が浸透する時間長さが比例するからです。
コーヒーミルで砕いたコーヒー粉の一粒の大きさのことをメッシュといい、このメッシュの大きさで抽出されるコーヒーの味【濃いのか薄いのか】の分かれ目となるわけです。
コーヒー粉の粒の大きさ(メッシュ)が大きいと・・・
お湯が浸透する時間が長くなり、コーヒー成分が溶け出すのに時間がかかる
コーヒー粉の粒の大きさ(メッシュ)が細かいと・・・
お湯が浸透する時間が短くなり、コーヒー成分が溶け出すのが早い
つまるところ、コーヒー成分が溶け出すスピードがコーヒー成分が抽出される量に比例してくるということです。
例えていうなら、カレーの固形タイプのルーとフレークタイプのルーの違いです。
固形タイプは個体が大きいので、中心まで熱が伝わるのに時間がかかる一方、フレークタイプはひとつひとつが小さいのですぐに溶けやすい性質をもっています。
その証拠に、エスプレッソは30秒程度で出来上がってしまいますが、抽出するためには極細挽きが必須です。
粗挽きの粉を使っても、成分が溶け出すには時間が不十分なのでうす〜い麦茶みたいな液体が抽出されるのはそのせいです。
まずは挽き具合を5段階覚えよう
以前は、粒が細かい順に細挽き・中挽き・粗挽きとありましたが、最近では極細挽き・中粗挽きが加わって5段階の粒度(メッシュ)で一般認識が広がっています。
コーヒー豆の粒度(メッシュ)
挽き具合 | 特徴 |
---|---|
極細挽き | ほぼパウダー状。この大きさに挽くには専用のミルが必要 |
細挽き | 粒は細かく、グラニュー糖くらいの大きさ。 |
中挽き | ザラメ糖とグラニュー糖の間の大きさ |
中粗挽き | ザラメ糖よりも小さいイメージ |
粗挽き | 粒は最も粗く、ザラメ糖と同じくらいの大きさ |

少しズームインして撮ってみました。

▲粗挽きのメッシュは、インスタントコーヒーと同じくらいの大きさ。

▲細挽きは、キメが細かくパウダー状、といったところ
ペーパードリップ抽出であれば「細挽き〜中粗挽き」の中で調整するのが一番良いとされています。
それはなぜかというと、抽出する道具で適したコーヒー粉の挽き具合は決まっているからです。
コーヒー抽出工程は道具ごとにクセがあり、この道具のクセによって適したメッシュ(挽き加減)を変えなければなりません。
挽き具合を決める3つのコツ
私がおすすめするコーヒー豆の挽き方のポイントは3つです。
このコーヒー豆の挽き方によって、カップの味が大きく変わる可能性があります。
①抽出する道具・・・抽出時間が長いと粗挽き・短いと極細挽き
②焙煎具合・・・好みによって調整
③飲む用途・・・アイスコーヒーorブラックorアレンジコーヒー
コーヒー豆の挽き方 ①抽出する道具
挽き具合を決める大きなポイントは、抽出する道具を知るところから始まります。
抽出する道具を知るポイントは、どんなふうにコーヒーを抽出されるのかということです。
ときどき挽き具合は気分の問題だからこだわらなくていい、というひとがいますが大きな誤解です。
なぜなら抽出する器具に合った挽き方をしないと正しくコーヒー成分が抽出できないからです。
短時間で高圧力をかけて抽出するエスプレッソマシンに粗挽き粉(コーヒー粉の粒度が大きい)を使っても、うまく抽出されず麦茶みたいな茶色い液体しか抽出されません。
たとえば、コーヒーを抽出する器具にパーコレーターとマキネッタがありますが、適した粒度(メッシュ)がまったく違います。
2つの器具の形はよく似ているにもかかわらず挽き具合が違ってくる理由、それはそれぞれ抽出方法が全く違うからです。
適した粒度(メッシュ)について
抽出器具 | 適した挽き具合(メッシュ) |
---|---|
マキネッタ | 極細挽き(直接火にかけて加熱し、蒸気で短時間で抽出するため) |
パーコレーター | 粗挽き(直接火にかけ、沸騰した湯を内部で2〜3分循環させて抽出するため) |
▼マキネッタ(適したメッシュ=極細挽き)
器具を直接火にかけて加熱し、生まれた蒸気を細いパイプを通すことで高圧にして極細挽きのコーヒー粉を通過させ抽出する方法。

▼パーコレーター(適したメッシュ=粗挽き)
本体に水を入れて、付属のバスケットに粗挽きのコーヒー粉をセットして火にかける。内部で沸騰した湯は蒸気圧によって循環してコーヒー粉に触れてコーヒーが抽出される。沸騰後2〜3分後に飲める。

抽出する器具で決めるのは基本ですが、その日の体調や気分で砂糖やミルクを淹れて飲むのもありだと思います。
おいしいコーヒー豆の挽き分け方を覚えようと思っても、たくさん抽出器具の種類があって迷いますよね。
挽き具合が定まらないと言う方は、抽出時間に意識して決めるのがオススメです。
マキネッタとパーコレーターの違いのように、自宅でおいしく飲みたいなら次のように挽き加減を試してみるといいでしょう。
コーヒー粉がお湯に触れている時間(抽出時間)が短い・・・細挽き
コーヒー粉がお湯に触れている時間(抽出時間)が長い・・・粗挽き
挽き具合 | 適した抽出器具 |
---|---|
極細挽き | マキネッタ・エスプレッソマシン |
細挽き | ペーパードリップ・サイフォン |
中挽き | ペーパードリップ・サイフォン・ネルドリップ |
中粗挽き | ペーパードリップ・ネルドリップ・コーヒーメーカー |
粗挽き | パーコレーター・ネルドリップ・コーヒーメーカー |
コーヒー豆の挽き方 ②焙煎具合
苦いコーヒーが好き!と言う方がいれば、酸味のあるコーヒーが好き!というように好みはひとそれぞれです。
自分の好みの味を安定して抽出できるようにするためには、そのコーヒー豆がどんな焙煎度なのかに応じて挽き具合を変えるのがオススメ。
なぜならコーヒー豆の焙煎具合で苦味や酸味の抽出量が大きく変わるから。
基本的に、焙煎度が深くなればなるほど苦味が多く抽出されやすく、浅くなれば酸味が強くなります。


コーヒー豆の色が暗くなればなるほど深煎りに近づいていきます。
コーヒー豆の挽き方 ③飲む用途
コーヒーをどんなふうにして飲むのかで、適した挽き具合が変わってきます。
コーヒーを飲む用途は大きく分けるとこうです。
①砂糖・牛乳なしブラックコーヒー
②アメリカンコーヒー
③アイスコーヒー
④アレンジコーヒー(カクテル・ホイップクリーム・砂糖・牛乳etc…)
自分がどんなコーヒーを作りたいかどうかで、挽き具合を調整するといいでしょう。
飲む用途 | オススメの挽き具合 |
---|---|
砂糖・牛乳なしブラック | 細挽き〜中粗挽き |
アメリカンコーヒー | 中挽き〜中粗挽き |
アイスコーヒー | 細挽き |
アレンジコーヒー | 極細挽き〜細挽き |
アメリカンコーヒーのようにスッキリとしたクリアなコーヒーを飲みたい場合は、抽出を抑えめの中挽きがオススメです。
アイスコーヒーやアレンジコーヒーは、氷やホイップクリーム、お酒で割るので、その風味に負けないくらいの濃さが抽出できる極細挽き〜細挽きがオススメです。
挽き方に正解はありません
コーヒー豆の挽き方にはいくつか法則がありますが、結局は自分が「美味しい」と感じるコーヒーができればそれで良いと思います。
ただ、コーヒー豆を挽くのに一番効率がいい抽出方法を言わせてもらうと、間違いなくペーパードリップでしょう。
なぜならペーパードリップが一番幅広くコーヒー豆の挽き具合(メッシュ)に対応しているからです。
最近では、挽き具合を選んでコーヒー粉の注文もできるコーヒー豆専門店が増えているようで、通常料金よりもおトクにコーヒー豆を購入できるのでオススメです。

それでは今日も素敵なコーヒーライフをお過ごしください。
宅飲み珈琲ブログのとむ(@takunomi_coffee)でした。
Have a nice drip!